同人誌の表紙を作るときに混乱しやすいのが、「本のサイズ」と「表紙データ全体のサイズ」が違うことです。表紙は、表1だけでなく、背表紙と表4をつないだ1枚のデータとして入稿することがあります。さらに、断裁のずれに備えた塗り足しも必要です。
ここでは、表紙サイズを考えるための基本を順番に整理します。
仕上がりサイズは完成した本の大きさ
A5、B6、文庫などの表記は、断裁後に完成する本の大きさです。まず印刷所の商品ページで、希望する判型と対応サイズを確認します。
表1だけのデータを作る場合は仕上がりサイズを基準にしますが、全面に背景や絵を置くなら、その外側に塗り足しを加えます。重要な文字や顔は断裁位置の近くに置かず、内側へ余裕を持たせましょう。
背幅はページ数と用紙で変わる
背幅は、本の厚みです。同じページ数でも、本文用紙の厚さによって背幅は変わります。そのため、「100ページなら必ず何mm」とは一律に決められません。
多くの印刷所では、ページ数と用紙から背幅を計算するページやテンプレートを用意しています。本文の最終ページ数と使用する紙が決まってから、印刷所の計算結果を使うのが確実です。
ページ数が変わると背幅も変わるため、本文が未完成の段階で背表紙の文字を細かく調整しすぎないほうが安全です。
見開き表紙の横幅を考える
表4・背表紙・表1を横につないだデータでは、基本的に次の要素を足して全体幅を考えます。
表4の幅 + 背幅 + 表1の幅 + 左右の塗り足し
高さは、仕上がりの高さに上下の塗り足しを加えます。ただし、トンボの有無やテンプレートの形式は印刷所によって異なります。自分で計算した数字だけで作らず、最終的には印刷所のテンプレートと一致しているか確認してください。
塗り足しは断裁ずれに備える部分
印刷物は大きな紙に印刷してから仕上がり線で断裁します。わずかな位置ずれで紙の白が見えないよう、背景色や写真、模様を仕上がり線より外側まで伸ばします。この外側の部分が塗り足しです。
必要な幅は3mmや5mmなど、印刷所によって異なります。背景は塗り足しの端まで伸ばし、タイトル・サークル名・人物の顔など、切れてはいけない要素は仕上がり線より十分内側に配置します。
背表紙の文字で気をつけること
背表紙にタイトルを入れる場合、背幅が細い本では文字が折り位置にかかりやすくなります。印刷所が背文字を推奨する最小幅を案内している場合は、それに従いましょう。
また、背の中央に置いたつもりでも、製本時のずれで左右どちらかへ寄って見えることがあります。細い背にぎりぎりの大きさで文字を入れず、余白を持たせるのが安全です。
RakuNovelCoverでサイズを組み立てる
RakuNovelCoverでは、文庫・A5・B6から判型を選び、表紙のみ、または表4・背・表1を含む全面表紙を作成できます。背幅と塗り足し幅を設定できるため、計算した数値をもとにデータを組み立てたいときに便利です。
テンプレートを選び、タイトルなどを入力して、ガイドを見ながら配置を確認できます。出力はモノクロ・グレースケールの表紙制作を想定した形式です。カラー表紙を作るツールではない点に注意してください。
入稿前のチェックリスト
- 判型は注文する商品と同じか
- 背幅は最終ページ数と本文用紙から計算したか
- 塗り足し幅は印刷所の指定どおりか
- 背景が塗り足しの端まで続いているか
- 重要な文字や絵が断裁位置に近すぎないか
- 表1と表4の左右を取り違えていないか
- 出力形式が印刷所の受付条件に合っているか
表紙データの正解は、最終的には注文先の印刷所が示す仕様です。RakuNovelCoverで作成したあとも、印刷所のテンプレートに重ねるか、入稿チェックを利用して確認しましょう。